死生観とコスト

死生観とは

 

死生観とは、死を通した生の見方とも言うべきものであり、それを正確に定義付けることは難しいですが、例えば、人は死んだらどうなるのかとか、死後や死者をどう捉えるかとか、生きることとはどういうことか、そして死ぬこととはどういうことかといった、生と死についての考え方や理解の仕方であるといえるでしょう。

 

 

結局のところ、死生観はその人の哲学に関わってくる問題であり、そこに倫理観や宗教観も絡んでくるために、複雑な様相を呈してくるわけなのです。

 

 

当然のことながら、死生観というものは人それぞれであり、そこに明確な答えがあるというものでもありません。しかしながら、時代や地域などによって、ある程度の共通した死生観を持つようになる場合も多いわけであり、それらは一般的には常識として捉えられるようになるわけです。

 

 

人生において死生観が一番問題となってくる場面は、自分自身が死に直面している時であると思われます。つまり、治る見込みのない末期がんなどの病気に侵されてしまった場合、その後は延命措置を取り続けるのか、もしくは静かに死を待つのか、といった問題を解決するためには、その人の死生観が重要になってくるでしょう。

 

 

また、不慮の事故などで植物状態となった家族に対して、その後どういった処置を施せば良いのかといった問題も、残された家族の死生観が重要な鍵を握ってくると思われるのです。